Incense Wood
 

日本の香木
 

東西南北に広がる地形にめぐまれた日本。国土の約七割は森林であり、森林を形成する樹種の多さは同じ温帯林を持つ国の中で類をみません。国土における森林面積の広さでは、フィンランド、スウェーデンについで世界第3位という「木の国」「森の国」なのです。
「香り」という視点で見ても、日本にはヒノキ、スギ、マツ、クス、ウメ、サクラなど、幹・枝・葉・果実のすべてに芳香を宿す樹木が数多く存在します。そうした木々は、癒しや活力をもたらすだけでなく、組み合わせや抽出の仕方によって無数の香味表現を可能にし、日本独自の香文化を生み出す原動力となり得るのです。
KOBOKUは、そうした日本の木の香りに新たな解釈を与え、味わうという形で未来へつないでいきます。

  • 杉|Cryptomeria japonica

    〔特徴〕
    高木で、成長が早く、日本の広範囲に分布。柔らかな木材が特徴で、古来より神社や寺院、建築物に使われる。
    〔香気成分と効能〕
    ピネン(α-ピネン)、リモネン、カンファー。すっきりとした松の香りが漂い、清潔感がある。抗菌作用、抗ウイルス作用。心を落ち着け、リラックス効果が高い。呼吸器系の健康にも良いとされる。

  • 檜|Chamaecyparis obtusa

    〔特徴〕
    木材が高価で、日本建築や家具などに広く使用される。日本独特の清らかな香りを放つことで知られ、精神的な癒し効果が強い。
    〔香気成分と効能〕
    リナロール、α-ピネンなど。清潔感のあるウッディな香り。抗菌作用、抗ウイルス作用。精神を安定させ、ストレス軽減や睡眠改善にも効果的。

  • 匂辛夷|Torreya nucifera

    〔特徴〕
    春に白い花を咲かせ、その香りが非常に芳香。日本の庭園や公園に見られる。
    〔香気成分と効能〕
    グリオシド類、リナロール、アリルアルコールなど。フローラルで甘く爽やかな香り。鎮静作用、抗ストレス。精神的な安定感をもたらし、心をリフレッシュする効果がある。

  • 榧|Torreya nucifera

    〔特徴〕
    日本古来から信仰や神事に用いられる木。堅く丈夫な木材で、長寿の象徴ともされる。
    〔香気成分と効能〕
    ピネン、リモネン、カヤトリオールなど。温かみのある木の香りで、少し甘さも感じられる。精神的な安定、リラックス効果。特に精神的な疲れを和らげる効果が強いとされる。

  • 赤松|Pinus densiflora

    〔特徴〕
    松の一種で、硬い木材が特徴。葉が長く、針葉樹としては高木に育つ。日本の山々に多く分布。
    〔香気成分と効能〕
    α-ピネン、リモネン、カジオール。ウッディで爽快、松の香りに近い。抗菌作用、リフレッシュ効果。血行促進や、呼吸器系の健康にも有効。

  • 黒文字|Lindera umbellata

    〔特徴〕
    黒い樹皮と強い香りが特徴の落葉樹。枝を切ったときに現れる香りが非常に高く、風味付けにも使われる。
    〔香気成分と効能〕
    クロモジオイル、リナロール、ピネンなど。スパイシーでありながらフローラルな甘い香りが特徴。血行促進、抗酸化作用。リラックス効果のほか、消化促進や冷え性改善にも効果がある。

  • 唐松|Larix kaempferi

    〔特徴〕
    高山に生息する松の一種で、寒冷地に強い。柔らかく淡い色合いの木材。
    〔香気成分と効能〕
    ピネン、リモネン、カラマツチオール。甘さの中にフローラルな香りを感じる。リラックス効果、免疫力向上。精神を落ち着ける効果があり、ストレスを軽減する。

Incense Wood|日本の香木